ファクタリングとは、企業が保有している売掛金をファクタリング会社へ売却して早期資金化する金融サービスのことです。
日本では、資金調達の方法のひとつとしてまだまだ知名度が低いですが、欧米などでは有名企業も利用しているくらい主流な資金調達方法です。
銀行などに借り入れするよりも早く、資金調達することができるメリットがあるファクタリングには「違法性があるのか?」を紹介していきたいと思います。
ファクタリングは違法なのか?
結論から言いますと、「ファクタリングは違法なのか?」と問われると、答えは「違法性はありません」。
ファクタリングは、合法な資金調達方法のひとつなので、安心して利用してください。
先程も冒頭で説明しましたが、ファクタリングとは、売掛債権をファクタリング会社に買い取ってもらい、売掛金の入金期日より先に資金化する資金調達の手段です。
日本では、まだまだメジャーな資金調達方法ではないので疑心暗鬼になりがちですが、ファクタリングの取引は違法ではなく合法です。
日本の法律では、売掛債権を含む債権は「債権法の民法第466条」に則り、「債権は、譲り渡すことができる」と明記されており、何の問題もありません。
しかし、違法な取引を行ったファクタリング業者の事件が有名になったことで、「ファクタリングは違法」と勘違いしている人も多くいます。
それはファクタリングだけに関わらず、法律にそぐわないやり方をすればどのようなビジネス取引でも違法になります。
ファクタリングが違法と思われるようになった理由
近年で問題となった事例が「給与ファクタリング」というものです。
給与ファクタリングとは、会社に勤めて給与を得ている会社員向けて、給与所得者の給与を債権とみなすことで給料日前よりも早く現金が得られるサービスのことです。
給与ファクタリングは、「給与債権の譲渡」と称しており、いかにも合法な感じを出してしいますが、「実態は貸金業である」という見解が金融庁から出ており、無登録業者の可能性があったりします。
先程からも説明していますが、ファクタリングとは「債権譲渡契約」を締結して行う債権譲渡で資金を調達する方法です。
「金銭消費貸借契約」を締結して行う金銭貸借ではないため、ファクタリングとはまた違うものになります。
しかも、金銭消費貸借契約であれば、貸金業を登録がない業者が行うと「貸金業法違反」となります。
そのため、貸金業に登録のない業者が、まだ日本ではメジャーな資金調達方法ではないファクタリングを悪用して、債権譲渡契約のように見せかけて貸金したことで逮捕されてしまったため、「ファクタリングは違法」というイメージが付いてしまったのです。
「ファクタリングは違法なのか?」について紹介してきました。
ファクタリングに関わらず、ビジネス取引を行う際は「法に則って行為を行っているか」をきちんと調べてから利用するようにしてください。
ファクタリングのように合法な資金調達方法でも、似ているけど全然違う取引で違法になる可能性もあるので、気をつけましょう。